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声がした直後、いきなり腕がぐっと頭の上まで持ち上がる。

首だけ扉の方を向けると、息せき切ったユイがいた。


「あーもーびっくりした」


もやもやした気分がおさまらない。

その上腕に何か細い糸が絡まっているが、引っ張っても切れる気配がない。


「これはお前の仕業か」

「条件反射でつい…切れないからあまり暴れないでもらうと嬉しい」


余計なことを。

だが、次の一言でうかつだった事に気がつく。


「すーちゃんに見られたらどうするのよ」

「…しまった」

「判ったならよろしい」


気付くと同時にするりと絡んでいた糸が外れる。

多少、吊られた時についた赤い線のような跡が残ったが、目立つような跡ではない。


「それだけじゃないわ…もっと別な方法があるでしょ」

「俺のやり方に口出しするな」


このおせっかいは…

投稿者 ryifb4 | 返信 (0) | トラックバック (0)

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