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ただ、一度でも心に衝撃を与えたかっただけだ。

どういう形でもいい。


「お前、ほんとに抵抗しないのか」

「…っ、ぁがっ」


しかし、首を絞めているのに抵抗しないとは…よっぽど師匠に仕込まれたか。

何かふつふつと沸いてくるものがある。

腕の力を緩めると、相手は苦しそうに肩で息をついた。


「はっ…がはっ……」

「俺の命令は絶対か」

「…ぅっ、術士の命令はっ…!ぐぅ」


驚きに見開かれた目。

なんだ、感情が無いわけではないらしい。


表情が歪むのがおもしろくなり、つい何度も締め上げた。


「……なん…で…」

「気に入らないんだよ」


ほとんど意識が飛んでいる相手は、虚ろに空を見ている。

聞こえているのか解らないが、耳元で囁く。


「ラウド、お前は俺が必要な時にしかいらない」

「…イラナイ……必要な時だけ…」

「そうだ、必要な時だけいればいい」

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