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正気に戻ると、どっと疲労が襲ってきた。

一歩踏み出そうとして、足元が縺れぐらりと傾く。


「っと危ない、疲れたか?」


転ぶ前に後ろから支えられる。

正直、指一本動かすにもしんどい。


「もう一仕事あるから、眠るのは後でにしてくれないか」

「ま…だ……?」


呼吸を整え、得物を握りなおす。

支えていた手が離れ、軽く肩を叩いて一つの小部屋を指し示す。


「あそこに一人隠れている」


促される間も無く。

示された場所へ向かった。


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